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zoom RSS 中村裁判に思う

<<   作成日時 : 2005/01/24 02:28   >>

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先日、カルフォルニア大学の教授をされている中村修二氏が古巣の日亜化学を元に起こした「中村裁判」が和解という決着をむかえました。

和解は、事実上中村氏の敗北に近い形だったようですが、この裁判が社会に与えた影響は非常に大きいものだったと思います。
(裁判の詳しい内容を知りたい方は、Googleで「中村修二」で検索をかけて下さい)


個人的な分析ですが、私は中村氏が裁判をおこした理由は大きく2つあると思っています。

1つは中村氏の日亜化学に対する感情の問題、2つ目は日本のエンジニアをとりまく環境にインパクトを与えることです。今回は、この2つ目の理由について考えてみようと思います。


今回の裁判では、訴訟金額が数百億円と非常に大きなものでした。そのことが故に、見る人によっては中村氏を欲深い人のように見るかもしれません。

しかし、私は中村氏にとってみれば、金額自体はそれほど大きな意味を持っていないと考えています。それでも訴訟金額をこのような巨額にした意図は、社会的インパクトを強くすることではないかと考えています。

実際、あまりのインパクトの大きさに、新聞やテレビにも大きく取り上げられました。
また、中村裁判に刺激されて同様の特許訴訟がたくさん起こり、多くの企業で特許の報酬を見直す動きがでています。また、国レベルでも特許法改正や技術者の処遇を問う議論が活発になってきています。
その意味では、中村氏の意図は達せられたのではないかと思っています。


問題はこの動きをどう未来につなげていくかです。
中村氏本人は、「冷遇されているエンジニアを救うために」、裁判を起こしたといいます。

しかし、中村氏もエンジニアが冷遇されるのは、行動を起こさないエンジニアの方にもあると考えていると思います。
つまり、中村裁判は企業や社会へのメッセージと共に、我々エンジニアに対しても強いメッセージを送っていると思うのです。

風穴は開きました。今こそエンジニアが自ら立ち上がり、自分達の待遇改善を図らなければなりません。
そのような動きが本格的に起これば、中村裁判の意義が確かにあったと言えるのではないでしょうか?

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
このトピックは結構タブーが入ってますよね。
みんな頭の片隅には思っているけれども、
口に出せない。私は海外との付き合いが多いので、
こういった質問は外国人からよくストレートに聞かれる事が多いのですが、
日本人と話すときはとても気をつけているつもりです。(気が小さいので)。
私はただ「能力主義になったな」と思いました。結構大きな事件だったと思います。能力主義になるということは、沢山の敗者を出すということだから、
今までの日本の常識をひっくり返すことになると思うのですが...。みんな気がついていても見ないし、蓋をする。マキアヴェッリの言葉を借りると確か、「人は見たくないものは見ない」みたいな。でも、中村さんの怒りとフラストレーションはかなり画面から伝わってきました。日本のことを本当に考えている人ではないかと思いました。十年ぶりに真面目になりましたよ。ハァアアああ〜〜〜。まあ、私なりの見方でした。ごめんなさいね、こんなコメントで。     
SCIENCELESS
2005/02/11 02:48
>みんな気がついていても見ないし、蓋をする。

この一文を読んでハッとしました。
現代ではアメリカを見習った「能力主義」が日本のあちこちで広まっています。
(最近では逆に批判の声も多く聞かれるようになりましたが)
我らエンジニアは「能力主義」との適合性が良いらしく、例えば「裁量労働制」など能力主義の風潮がどんどん高まっています。

でも、開発現場の人間として、いつもこう思っていました。

能力主義のメリットはわかる、しかしデメリットを真面目に議論しているのだろうか?今までの日本の風潮を捨てる(例えば、沢山の敗者を出す)ことにより、より大きなものを失うのではないか?

なんでこんなことに気付かないのか、と思っていましたが・・
みんな気付いていないわけではなかったようです。
「気付いていたけど、見たくないから蓋をした」
これが現実だったようです。今はそう思います。
理系スタイル
2005/02/13 02:00
現実的な人って本当に数が少ないと思うし、でも、現実を直視しないとなんの対処も出来ないと思う。未来もないと思う。私個人は逃げるのがとても上手で蓋をする人を毛嫌いする反面、適当に他人や自分に嘘をついて自己嫌悪を繰り返していました。私は理数系の人の中には表には出さないけれども、とても情熱的な人が多いと思っていたし、正直すぎる人が多いと感じていました。中村さんの情熱が軽視され、そういうのを黙認している同じ日本人をとても悲しく思ったし、中村さんは本当にまっすぐで、本当の意味で正義感の強い人なのだと思いました。中村さんはあの時こういう発言はしなくたって良かったんです。だって、もう確実に能力主義にはなっているし、もうそれを止める事はできないでしょうから。中村さんの勇気とプライドにはすっげーの一言です。
SCIENCELESS
2005/02/13 23:52
現実的な人って本当に数が少ないと思うし、でも、現実を直視しないとなんの対処も出来ないと思う。未来もないと思う。私個人は逃げるのがとても上手で蓋をする人を毛嫌いする反面、適当に他人や自分に嘘をついて自己嫌悪を繰り返していました。私は理数系の人の中には表には出さないけれども、とても情熱的な人が多いと思っていたし、正直すぎる人が多いと感じていました。中村さんの情熱が軽視され、そういうのを黙認している同じ日本人をとても悲しく思ったし、中村さんは本当にまっすぐで、本当の意味で正義感の強い人なのだと思いました。中村さんはあの時こういう発言はしなくたって良かったんです。だって、もう確実に能力主義にはなっているし、もうそれを止める事はできないでしょうから。中村さんの勇気とプライドにはすっげーの一言です。
SCIENCELESS
2005/02/13 23:52
膠着状態にあった日本的システムも雪解けの時期が近いようで、良い面悪い面含めて社会は確実に変わっているようです。

中村さんのような人の力もあり、これからエンジニアを取り巻く環境は変化していくでしょう。
ただ、その変化が他から与えられたものであってはならないと思います。
小さくてもいい、エンジニア一人一人が当事者意識を持って、勝ち取っていかなくていはならないと思います。
与えられたものと勝ち取ったものは、価値がまるで違いますから。
理系スタイル
2005/02/15 01:57
こういうのは気が引けるんですが、うちだったら、流されていきそう。
アレレのレって。
気迫ってすごいですよね。きっと、レベルの高いところに行くと又、レベルの高い問題が出てくる。でも、「勝ち取る」という気迫こそが若さなんでしょうね。
だって、おじさんとかが気迫あったら怖いし。私は気迫よりもやけっぱちです。
SCIENCELESS
2005/02/16 00:31

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